無職中の孤独を救う「居場所」。適応障害の私がコワーキングスペースで出会った多種多様な生き方について

転職活動の孤独を救う「居場所」。適応障害の私がコワーキングスペースで出会った多種多様な生き方

こんにちは、蒼檸檬です。

退職してから、毎日家でひとり、求人サイトを眺める日々。

「応募しなきゃ」と思っているのに、画面を開くだけで疲れてしまう。

書類を書こうとすると手が止まる。気づけば夕方になっていて、また何もできなかったと自分を責める。

そんな日々を、私も経験しました。

適応障害で退職した後、家にこもっての転職活動が続いていた時期、私はかなり追い詰められていました。

気力がわかない、外に出るのが怖い、社会から置いていかれている感覚。心が本当にギリギリの状態でした。

そのとき、ある人のすすめでコワーキングスペースに行ってみたんです。

最初は「ただ場所を変えるだけで何が変わるんだろう」と半信半疑でした。

でも、そこで出会った景色と人たちが、私の「働くってこういうものだ」という固定観念を、静かにほどいてくれました。

この記事では、転職活動中の孤独とメンタルの回復に、コワーキングスペースが思った以上に効いた話をお伝えします。


なぜ家での転職活動は「やる気」が出ないのか

「家=休む場所」という脳の切り替え問題

家でパソコンを開いて書類を書こうとしても、なぜかやる気が出ない。それ、意志が弱いわけじゃないんです。

脳は場所と行動をセットで記憶します。

「家のソファ=リラックスする場所」として何年もかけて刷り込まれていると、そこに座った瞬間に「休むモード」に切り替わってしまう。

いくら「頑張ろう」と思っても、脳の設定がそうなっていないんです。

だから「やる気が出ない自分がダメなんだ」じゃなくて、「家は転職活動に向いていない環境なだけ」という話です。

視覚情報が変わらない停滞感

毎日同じ天井、同じ壁、同じ画面。変化のない視覚情報が続くと、思考もループしやすくなります

「また今日も何もできなかった」

「このまま採用されないんじゃないか」

「短期離職した自分は欠陥品なのかもしれない」

家でひとりだと、こういう思考のループにはまりやすいです。

外の景色、知らない人の声、違う空気感。それだけで、思考の流れが変わることがあります。

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勇気を出してコワーキングスペースへ。そこで気づいたこと

「外に出る」だけで、世界が変わる

最初はハードルが高かったです。「無職の自分がコワーキングスペースに行っていいのかな」「何か聞かれたらどう答えよう」。そういう不安が頭をよぎりました。

でも実際に行ってみると、誰も私のことを気にしていない。それぞれが自分のことに集中していて、フラットな空気がありました。

席に座って、パソコンを開く。

それだけで「今日は作業しに来た自分」という気持ちになれました。

家では何時間やっても動けなかったのに、コワーキングスペースでは不思議とキーボードを打てる自分がいました。

「働く」の形は、ひとつじゃなかった

コワーキングスペースに来ている人たちを見て、最初に感じたのは「みんな自由そう」ということでした。

スーツ姿の人はほとんどいない。

カジュアルな服で静かにパソコンに向かっている人、オンライン会議をイヤホン越しにしている人、手帳に何かを書き込んでいる人。

それぞれが、それぞれのペースで動いていました。

「会社に行って、定時まで働いて、帰る」以外の働き方がある。

それを頭でわかっていても、目の前でリアルに見るのとでは、全然違うんだと実感しました。

そこで出会った「多種多様な生き方」をする人々

組織に縛られず生きるフリーランス

あるとき、隣の席の人と少し話す機会がありました。

フリーランスのデザイナーをしているという30代の女性でした。

「会社員時代は毎朝通勤が嫌で、でも辞める勇気がなくて。ある日もう無理だと思って辞めたら、なんとかなってた」と笑っていました。

フリーランスになってから、仕事の量を自分でコントロールできるようになった。

体調が悪い日は休める。無理な案件は断れる。

そういう話を聞いていると、「そういう生き方もあるんだ」という感覚がじわじわとわいてきました。

ライフスタイルを大切にする人たち

コワーキングスペースの掲示板や、そこで開かれていたちょっとした交流会で、いろんな職業の人と話しました。

農家をしながらオンラインで副業をしている人、フラワーアレンジメントを教えながら自分の花屋を運営している人。

みんな穏やかで、自分の生活に納得している様子でした。

「好きなことで食べていけるかどうか」より、「自分のペースで、自分が納得できる形で働けているか」の方が、表情に出るんだなと思いました。

元会社員で体調を崩し、今はコワーキングのスタッフになった人

一番印象に残っているのは、そのコワーキングスペースのスタッフの方でした。

受付でよく顔を合わせるようになり、少しずつ話すようになりました。

ある日「昔は普通の会社員だったんです」と話してくれました。

体調を崩して退職して、しばらく何もできなくて、でも「ここでスタッフとして働いてみないか」と声をかけてもらったのがきっかけだと。

最初は週2日から始めさせてもらって、今は週4日。このペースが今の自分にはちょうどいい」と、静かな声で話してくれました。

その言葉が、刺さりました。

一度レールを外れても、人生は終わらない

自分に合うペースと場所を見つけた人が、目の前にいる。それを目の当たりにしたとき、胸の中でずっと凝り固まっていた何かが、少し溶けた気がしました。

【適応障害で退職した今、不安が強いあなたへ】無職中に「働く前の準備」という選択肢

【元エージェントの視点】「正社員が正義」という呪縛を解く

転職エージェントをしていたころ、私は無意識に「正社員で長期就業できる人=良い求職者」という価値観の中で仕事をしていました。

業界の空気がそうなっていたし、企業の要望もそうだったから。

でも今、自分が適応障害を経験して、短期離職を繰り返して、コワーキングスペースでいろんな生き方をしている人たちと出会って、思うことがあります。

「正社員で長く働く」というのは、あくまでも選択肢のひとつに過ぎない。

エージェントをしていたとき、書類選考で弾かれ続ける人の中に、本当に能力も人柄もある人がたくさんいました。ただ「職歴のフォーマット」が合わなかっただけで。

その人たちが、別の形で生き生きと働ける可能性を、キャリアの常識が見えなくさせていたんだと、今になって思います。

適応障害を2度経験したからこそわかるのは、「環境との相性」と「自分との距離感」の重要さです。

  • どのくらいの人数規模の職場が自分に合うか
  • どのくらいの裁量と自由度があると動きやすいか
  • 対人接触の密度が高すぎると消耗する、という自分の特性

こういうことは、倒れてみないと気づけなかった。

でも気づけた今は、次の職場選びに活かせる。

それは、遠回りに見えた経験が持たせてくれた地図です。

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【まとめ】孤独を「孤立」にしないための第一歩

転職活動中の孤独は、本当につらい。

誰かに評価される場所に行く前に、ただそこにいていい場所が必要なんだと思います。

履歴書を求められない、肩書きで判断されない、今の自分のまま座っていられる場所。

コワーキングスペースは、私にとってそういう場所でした。

書類作業がはかどったのはもちろんですが、それ以上に「いろんな生き方をしている人たちの中にいる」という感覚が、正社員という選択肢だけに凝り固まっていた思考をほぐしてくれました。

まずは、1日利用(ドロップイン)から試してみてください。

多くのコワーキングスペースは、1日500〜1,500円程度から利用できます。

カフェより静かで、家よりも「作業する自分」になれる。

はじめての方は、近くのコワーキングスペースをGoogle Mapで検索して、「今日だけ行ってみる」くらいの気持ちで十分です。

履歴書を書く場所を変えるだけで、思考は変わります。自分を、外の世界へ連れ出してあげてください。

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