インドに自分はいなくても、知らない土地でしか見えない自分がいる。旅が教えてくれた「自分の知り方」

こんにちは、蒼檸檬です。
最近、職業訓練校に通ったり、親知らずを抜いたり過ごしていたら久しぶりの更新となってしまいました。
今日は、仕事や転職の話ではなく、少し別のことを書きます。
目次
「自分探し」って、ちょっと笑われがち
「自分探しで旅に出る」という言葉は、どこか冷笑されがちな気がします。
「インドに行っても自分はないよ」なんて言葉も、たぶん一度は聞いたことがあると思います。
それはきっと、半分正しい。
旅に出たからといって、突然「本当の自分」が見つかるわけじゃない。
どこかに答えが落ちているわけでも、理想の自分が待っているわけでもない。それは私も、うっすら知っています。
でも、それでも私は、知らない場所に行く意味はあると思っています。
旅先に「答え」はなくても、自分の反応は落ちている
旅先に「こうなりたい自分」が待っているわけじゃない。
でも、知らない場所に立つと、自分の反応がよく見えます。
私は一人で山に登ったときに、それをよく感じました。
息が切れて、足が重くて、しんどい。
でも、それでも登りたくて、ちゃんと自分で歩いている。
景色が綺麗だったとか、達成感があったとか、
そういうこと以上に、「私はこういうとき、無理をするんだな」とか「ひとりでも案外平気なんだな」とか、
そういう自分の反応がよく見えました。
怖い、面白い、疲れた、嬉しい、腹が立つ。
そういう感情の揺れが、普段の生活では見えにくい自分の輪郭を、少しずつ教えてくれる気がします。
山小屋や旅館で過ごす夜に、自分の輪郭が少し見える
山小屋にひとりで泊まった夜のことを、今でも覚えています。
誰も自分のことを知らない場所にいる感覚。
知らない土地の旅館で、静かに夜を過ごす時間。
そういう時間って、思った以上に自分が出ます。
何に安心するのか。何を少し怖いと思うのか。
どんな景色に、ちゃんと心が動くのか。
日常の中にいると、そういうことに気づく前に次のことが来てしまう。
でも、誰も知らない場所にひとりでいると、自分の反応だけが残ります。
それがなんとなく、自分の輪郭をなぞり直すような感覚に近い。
適応障害で外に出るのが怖かった時期を経て、少しずつ遠くへ行けるようになった話は適応障害で「外に出るのが怖い」あなたへ。回復までの順番と、私がまた飲みに行けるようになるまでにも書いています。
知らない景色は、自分の当たり前を揺らしてくる
見たことのない景色、食べたことのないもの、会ったことのない人、知らない土地のルール。
旅の良さって、「答えを見つけること」より、
自分の当たり前が少し揺れることだと思います。
世界には、自分の知らない景色がまだたくさんあって、自分の知らない価値観も、まだまだある。
それを体で知るだけで、少し呼吸がしやすくなることがある。
「自分の見えている世界が全部じゃない」と感じるだけで、今いる場所への執着が少し緩む感じがします。
コワーキングスペースで出会った、いろんな生き方をしている人たちに感じたこととも、少し似ています。
知らない世界に触れることで、自分の選択肢が広がる感覚。それは旅でも、人との出会いでも、同じだと思っています。
コワーキングスペースで出会った多種多様な生き方にも書いているので、よかったら。
旅は自分を見つけるというより、自分を知るに近い
旅に出たからといって、人生が急に変わるわけではありません。
帰ってきたら、同じ部屋で、同じ日常がまた始まります。
仕事もあるし、現実もある。
それでも、知らない場所で見えた「私はこういうとき、こう感じるんだ」という小さな発見は、ちゃんと残ります。
旅は、自分を見つけるものではなくて、自分の輪郭を少し知るものなのかもしれません。
答えを拾いにいく場所じゃなくて、自分が何に揺れるかを見る時間。
やりたいことがわからないまま、焦りと向き合っていた時期のことを思い返すと、旅先で感じた小さな反応がヒントになっていたことがあります。
やりたいことがない無職が焦りと向き合うまでに書いたことと、どこかつながっている気がしています。
インドに自分はいない。でも、旅先でしか見えない自分はいる
インドに行っても、自分はたぶん落ちていない。それはきっと本当です。
でも、知らない場所に行ったときにしか見えない自分は、たしかにいると思う。
私にとってそれは、インドじゃなくて、ひとりで登った山や、山小屋の夜や、知らない土地の旅館でした。
「自分探し」なんて、少し大げさな言葉かもしれない。
でも、自分を少し知るために旅に出るのは、そんなに悪くないと思っています。
旅から帰ってきても、日常はそのまま続きます。
でも、少しだけ自分の輪郭がはっきりした感覚を持って、また歩き始められる。
それだけで、旅に出る理由としては十分だと私は思っています。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
優しいあなたが楽しく生きられますように。
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